集客に悩んでいる不動産屋は多いのではないでしょうか。
常にお客様がたくさん来店して、成約も多く取れる不動産屋であれば、それほど問題ないかもしれませんが、そのような店舗ばかりではないでしょう。
そのような対策として、ホームページのサイトの充実や、タッチパネルシステムを利用して店舗を目立たせるなどといった施策を行っている不動産屋も少なくありません。
今後、ますますデジタル化の流れが進んでいく中で、具体的にどういった施策を行っていくことで、集客アップを見込んでいくのか、そのノウハウについてご紹介していきます。
対人関係のスキルアップはもちろんのこと、入り口となる集客の面にも目を向けて仕事を進めていくことで、より魅力的な不動産屋につながっていくと言えます。
1.ホームページがあるのは当たり前、ページの質を上げよう!
現代のネット社会において、ホームページのないお店は、残念ながら売上アップの可能性が低いと言えます。
不動産事業に関わらず、観光や飲食店へ行く際でもネット検索の時点で、扱っている製品・店舗の写真・地図・営業時間・クチコミ等、ある程度の情報が集まってくることが常識的になっているのが現在の世の中です。
たとえ、ホームページがあったとしても、「このサイト見にくいなぁ」、「あれ?最終更新日がかなり前じゃないか」と思われてしまっては、これもまた意味がありません。
ホームページの制作は、業者に依頼してでもしっかりとしたわかりやすいものを作っておくのがベストです。
素人が作成するとありがちなのが、単に派手なだけで見にくいサイト・容量が重くなかなか表示されないサイトです。
サイトページが表示されるまで、約2秒で人はイライラし始め、この時点で1/3の客を逃すとも言われているので、注意したいところです。
最終更新日に関しては、“スタッフブログ”や“お客様からいただいた感謝の声”といったページを作る際に注意したい項目です。
これらのページを作成すると、定期的に見てくださる方ができ、サイトとしての閲覧数はアップする傾向にありますが、しっかりと定期更新を続けていくことが必須となります。
更新する内容としては、「○○物件の内覧準備をしている」、「ハウスクリーニングが終わりました!」などといった、日々の業務内容で構いません。
こういった働いている従業員には当たり前と思われる内容が、お客様にとっては安心感につながる重要な情報であるケースが多いです。
サイトの更新は、業務の重要度としては下位になりがちですが、外部スタッフを雇ってでも、集客のためには定期更新していきたいところです。
ある不動産会社では、スタッフブログの更新を定期的に行うようになってから、サイトの閲覧率が約5倍にまで跳ね上がったという実績もあります。
また、最終的な契約に繋がらなくとも、来店してくださるお客様が増えたことも事実です。
「“お客様からいただいた感謝の声”のページで、このような記事を見たのだけれども、うちでもできるかな?」等、具体的なお問い合わせをいただくこともあったようです。
不動産は、大きな買い物となるので、ネット上でのクチコミが重要視されます。
さらに+αとなりますが、“お客様からいただいた感謝の声”は手書きのものを掲載できると、なお良いでしょう。
誰が打ったのかわからない活字で掲載するよりも、信憑性が増します。
どうしても活字で掲載しなければならない場合には、そのお客様の内容に関連する写真を掲載するなど、できるだけ人間味を出せるように工夫すると良いです。
お客様が(不動産会社選びで)欲しい情報は、安心感と実例です。
お客様に店舗を訪ねてみようと思ってもらうことができたら、ひとまずそのホームページは優秀なサイトと言えるでしょう。
2.その不動産屋さん!「入ってみよう」と思われる店構えになっている?
お客様があなたのお店を訪ねようと気持ちをステップアップさせてくれたら、無事に第一関門通過です。
次は、「入ってみよう」と思われる店構えになっているかが重要となります。
駅からの道筋はわかりやすいでしょうか?
サイトに地図を載せてあると思いますが、+αとなるような目印を店頭に置くようにしましょう。
「本当にここで良いのかな?」と思われる外観は避けたほうが良いでしょう。
店舗に清潔感があるのは当然のことで、前もって予約をしているお客様には「本日のお打ち合わせ:○時 ○○様 お待ちしておりました!」といった札を店舗入口に掲げておくのも一つの案として良いかもしれません。
このアイデアを実際に行っている店舗では、お客様から「大事にされているのだなと思えた」と、嬉しいお言葉を頂戴された経験もあるそうです。
この方法は、まだ店舗へ足を踏み入れられずにいるお客様にも効果があり、「なるほど、この店は1日にこんなにもたくさんのお客さんが相談に来るのか」といった安心材料にもつながります。
タッチパネルの設置
最近よく目にするのは、店頭にタッチパネルを設置して、物件情報を閲覧できるようにしているシステムです。
常にさまざまな物件を動画で紹介することができるので、店舗へ入ることに抵抗がある方にも物件を紹介することが可能です。
1つの物件を紹介するにも、平面図だけや写真を1枚ぽんと見せられるよりも、動画で紹介された方が、実際のイメージがより湧きやすくなると思います。
また、タッチパネルを24時間稼働にしておくことで、営業時間外にお客様が物件を探すことができるようになります。
「この物件に関して、今度営業時間中に聞きに来てみようかな」と思ってもらうことができたら、タッチパネルの効果ありと言えます。
また、何度も不動産スタッフと顔を付き合わせて、やりとりを重ねるのが大変なお客様にとっても有効な手段です。
タッチパネルでどんな情報を公開するかは、店舗ごとに設定が可能なので、インターネット検索よりも、よりピンポイントな物件が見つかる可能性があります。
パネルを操作して、良い物件を見つけたらプリントアウトし、それから店舗内へ入ります。
「こういった物件が良いのだけれど」と言っていただけた方が、求めている側(お客様)・探す側(不動産業者側)、両者ともにイメージの共有がしやすく、ノンストレスで話を進めていけることでしょう。
タッチパネルには、物件の閲覧・検索機能の他に、他デバイスへと物件URL・QRコードを送る機能や、プリントアウトの機能が備わっていることが多いです。
タッチパネルを操作している方が、その場にはいない家族と情報共有することや、後から見返す際に便利な機能となっています。
社会全体としてデジタル化の流れがある中で、平面図と写真を並べてひたすら紹介する不動産屋は徐々に減っていくかもしれません。
3.不動産屋への初回来店時こそが、今後に繋がるかどうかの分岐点!
1度でもお客様が来店してくだされば、次に求められるのは物件の良し悪しだけではなく、「この不動産屋にお願いしたい」と思って頂けるかどうかもポイントとなります。
つまり、スタッフの質・店舗空間全体の質が求められます。
不動産売買(賃貸含む)においては、1度の来店で話が全てまとまることは、それほど多くありません。
同業他社と比べているお客様がいらっしゃるのも、ごく自然なことです。
「店舗内で働く人間の清潔感」、「店の植栽が枯れていないか」、「枯葉が散らばって汚れた雰囲気は出ていないか」、そういったことをはじめとして、「待ち時間は長すぎないか」、「レスポンスは早いか」、「お茶が出てくるタイミングは適当か」など、何から何までお客様にとっての選定要素となります。
人間・店舗の清潔感に関しては、普段からの徹底が大切です。
持ち場を決めて清掃すると、妥協が生じがちになります。
ローテーションにして、スタッフ総出で清掃することで、店舗を大切にする気持ちも出てきます。
待ち時間やレスポンス・タイミングに関しては、ロールプレイング形式で社員同士体験してみることをお勧めします。
ヒアリング能力・提案能力の向上に加えて、店舗内の結束にも繋がり、メリットが多くあります。
どうしてもできてしまう待ち時間を少しでも減らすために、「窓口を1つ増やせないか」、「物件探しのタブレットを貸し出すのはどうだろうか?」など、ロールプレイングを通して普段見えてこなかった店舗の問題を発見し、解決のアイデアが浮かんでくると良いでしょう。
レスポンスに関しては、電話対応・メール対応で反応の良かった実例を社内で共有することが大切です。
対人の仕事だと、正解が一つではないので、常にマニュアル通りというわけにはいきませんが、実例をいくつも知っておくことが社員の強みになります。
注意したい点としては、今さっき店舗前のタッチパネルで確認した物件がすでに成約済みであるなどといったことです。
「情報の更新もできないのか!」と、お客様からお叱りを受けても仕方ないことになってしまいます。
きっと、もうこのお客様は来店してくださらないでしょう。
物件確認の精度を上げ、常にご紹介できる物件を確保しておくことが重要です。
情報は常に新しいものを、最前線に出していきましょう。
「この店舗なら、レスポンスが早くて対応も良いし、店舗の雰囲気も良い。また足を運んでも良いのかもしれない。」
そう思っていただけるかどうかは、初回来店時にかかっています。
不動産は対人仕事ですから、いかに相手の気持ちになって考えられるかどうかが業績につながります。
さまざまなお客様がいるのと同様に、さまざまなスタッフが意見を出し合い、皆で店舗を盛り上げていけるように意見を出し合い、店舗を作っていくことが大切です。
まとめ
「不動産屋が来店客数を増やすためにすべきこと3選!」と題して、具体的な事例も交えながら、そのポイントについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
集客が順調にいっている不動産屋なら問題ありませんが、そうではない不動産屋にとって、集客は大きな課題となっているのではないでしょうか。
時代は常に変化を続けているので、その時代に合ったツールを用いて営業を行っていくことが求められます。
不動産屋は対人の仕事であることに変わりはありませんが、その入り口として、ホームページの充実やタッチパネルシステムの設置など、デジタル面の強化も求められています。
集客率アップを狙う場合は、一度、サイトや店舗周りを見直してみるのも、一つの手かもしれません。
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